第4回テーマ
0→1を生み出す力は、探求心と熱意
抗菌・抗ウイルス加工「ピュアベール」の肌着誕生の瞬間
2008年頃のある日、クラボウの勝圓 進(かつえん すすむ)は、「イノベーション・ジャパン(大学見本市)」の会場にいた。上司である技術部の部長から「新しい製品開発のために、製品への応用が可能で、さらに安全性の高い優れたアイデアを探してきてほしい」と言われたためだ。
広い会場には、産学連携をめざし、全国の大学が創出した研究成果や新しい技術をプレゼンテーションしているブースが立ち並んでおり、そこかしこで、かつての自分のような若い研究者たちが、各企業からやってきた担当者に熱い想いを語り、自分たちの「いち推し」をアピールしている。